CMOSカメラによる木星・土星・火星の撮影 −第2報− [惑星・月]
【7月11日(水)】
まったく晴れない日が続いていたし、一時的に晴れても最悪のシンチレーションでまともな写真が撮れない状態だった。そんな中、7月11日ついに深夜0時ごろまで晴れる予報が出た。知らなかったが、この日の前日は金星がレグルスにもっとも接近する日だった。奥さんがネットニュース情報「金星とレギンスが近づく」と教えてくれた。少し違っているが意味は分かった。ただ曇っていて見られなかった。
午後8時ごろから自宅バルコニーで惑星撮影の準備を始めた。確かに金星がレグルスに近づいている。
●惑星撮影機材:セレストロンEdgeHD800 (D203mm f2032mm) + Vixen SXD2赤道儀 + HP ProBook
天文ガイド2018年8月号に、月惑星研究会の熊森さんによる「惑星画像処理にチャレンジ 第3回 RegiStax6を使ったウェーブレット処理」という記事が掲載された。私の自己流のやり方と異なり、レイヤー1とレイヤー2の強調処理をプレビューのスライダーを100にして、DenoiseとSharpenで処理するものだった。レイヤー3と4も加えてやってみた。こちらの方が表面模様の表現を調整しやすいようだ。
●RegiStax6によるウェーブレット処理の例
この日のシーイングは最良ではなかったものの比較的良かった。土星の輪のカッシーニ空隙がPCのキャプチャー画面ではっきり確認できるくらいのゆらぎの程度だった。木星は冷却CMOSカメラ QHY290C とCMOSカメラ ZWO ASI290MCで、土星と火星はASI290MCで撮影した。
木星像はQHY290Cのほうが少し綺麗でZWO ASI290MCはやや粒子が荒いように見える。ただ大きな違いは無いようだ。QHY290CはFireCapture 2.5と相性が悪くて、画面サイズがうまく設定できなかった。
●QHY290Cによる木星 2018-07-11 20:51:36~20:53:33
●QHY290Cによる木星2 2018-07-11 21:52:50~21:57:54
Camera=QHY290C + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Jupiter, Diameter=40.19"
Frames captured=5000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, StellaImage8 画像復元
●ZWO ASI290MCによる木星 2018-07-11 22:19:28~22:25:19
Camera=ZWO ASI290MC + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Jupiter, Diameter=40.19"
Frames captured=5000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, StellaImage8 画像復元
●FireCaptureの画面:土星
●土星 2018-07-11 23:30:34~23:48:30
Camera=ZWO ASI290MC + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Saturn, Diameter=18.23"
Frames captured=4000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, StellaImage8 画像復元
火星は2018年5月末にダストストーム(大黄雲;砂嵐)が発生、徐々に火星全体に広がっているため、表面模様が見えにくい状態になっている。
●火星 2018-07-12 00:57:03~00:58:00
Camera=ZWO ASI290MC + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Mars, Diameter=22.70"
Frames captured=5000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, PhotoShop CS5カラーバランス調整
まったく晴れない日が続いていたし、一時的に晴れても最悪のシンチレーションでまともな写真が撮れない状態だった。そんな中、7月11日ついに深夜0時ごろまで晴れる予報が出た。知らなかったが、この日の前日は金星がレグルスにもっとも接近する日だった。奥さんがネットニュース情報「金星とレギンスが近づく」と教えてくれた。少し違っているが意味は分かった。ただ曇っていて見られなかった。
午後8時ごろから自宅バルコニーで惑星撮影の準備を始めた。確かに金星がレグルスに近づいている。
●惑星撮影機材:セレストロンEdgeHD800 (D203mm f2032mm) + Vixen SXD2赤道儀 + HP ProBook
天文ガイド2018年8月号に、月惑星研究会の熊森さんによる「惑星画像処理にチャレンジ 第3回 RegiStax6を使ったウェーブレット処理」という記事が掲載された。私の自己流のやり方と異なり、レイヤー1とレイヤー2の強調処理をプレビューのスライダーを100にして、DenoiseとSharpenで処理するものだった。レイヤー3と4も加えてやってみた。こちらの方が表面模様の表現を調整しやすいようだ。
●RegiStax6によるウェーブレット処理の例
この日のシーイングは最良ではなかったものの比較的良かった。土星の輪のカッシーニ空隙がPCのキャプチャー画面ではっきり確認できるくらいのゆらぎの程度だった。木星は冷却CMOSカメラ QHY290C とCMOSカメラ ZWO ASI290MCで、土星と火星はASI290MCで撮影した。
木星像はQHY290Cのほうが少し綺麗でZWO ASI290MCはやや粒子が荒いように見える。ただ大きな違いは無いようだ。QHY290CはFireCapture 2.5と相性が悪くて、画面サイズがうまく設定できなかった。
●QHY290Cによる木星 2018-07-11 20:51:36~20:53:33
●QHY290Cによる木星2 2018-07-11 21:52:50~21:57:54
Camera=QHY290C + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Jupiter, Diameter=40.19"
Frames captured=5000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, StellaImage8 画像復元
●ZWO ASI290MCによる木星 2018-07-11 22:19:28~22:25:19
Camera=ZWO ASI290MC + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Jupiter, Diameter=40.19"
Frames captured=5000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, StellaImage8 画像復元
●FireCaptureの画面:土星
●土星 2018-07-11 23:30:34~23:48:30
Camera=ZWO ASI290MC + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Saturn, Diameter=18.23"
Frames captured=4000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, StellaImage8 画像復元
火星は2018年5月末にダストストーム(大黄雲;砂嵐)が発生、徐々に火星全体に広がっているため、表面模様が見えにくい状態になっている。
●火星 2018-07-12 00:57:03~00:58:00
Camera=ZWO ASI290MC + Powermate 2.5x + IR cut filter + ZWO ADC
FireCapture v2.5, Filter=RGB, Profile=Mars, Diameter=22.70"
Frames captured=5000, AS!2.6.8 50%stack, Registax6 wavelet, PhotoShop CS5カラーバランス調整
漢字と英語が多すぎてチンプンカンプンですが
写真はもの凄いです 素晴らしいの一言
機材を揃えて真似たいと思っても
江戸では月と数える程の星しか見えないので躊躇しちゃいます
by (。・_・。)2k (2018-07-14 23:57)
〉 (。・_・。)2k さん
申し訳ありません。英語のほうは惑星像を取り込むソフトウェアが撮影時刻などの撮影状況を記録しているテキスト情報の一部、その他は撮影機材と使用ソフトウェアを記載しているだけです。後者はすべての写真につける必要ないですが、この分野の慣例に従って記載しました。実は、惑星は明るくて都会でも支障なく見えるので、良い写真の撮影者は大都会に多いです。
by kinda (2018-07-15 00:39)
こんなに、きれいに、木星や土星が、撮影できるなら、自分でも、やってみたいと思う天文ファンも多いでしょうね。
by テリー (2018-07-16 11:46)
火星、木星、土星綺麗に撮れてますね。
火星とか、撮ってみたけれど、赤い小さい丸にしか写らないので
こういう機材が欲しくなりましたけど、先立つものも
時間もないし、ここを見て楽しみます。
by takapy77 (2018-07-16 20:35)
〉テリーさん
惑星の写真はCCDカメラによる動画から作成する方法が普及してからアマチュアでもきれいな写真が撮れるようになりました。今年火星の大接近に合わせて撮影機材を買っている方が多数いるようで、天文雑誌などの情報で人気のある機材を中心に注文した結果、かなりのものが入荷待ちになっていました。
〉takapy77さん
惑星の写真う動画スタックから作成する手法は、なんだか難しそうで、なかなかはじめの一歩を踏み出せませんでした。いざはじめてみると、多くの方が使用しているソフトウェアはほぼ同じもので、使われている用語も同じものの繰り返しでしたのですぐに慣れました。ただ、良い写真を撮るには多くのノウハウがあるようで、奥の深い領域です。
by kinda (2018-07-16 23:45)
綺麗に撮れてますね。
動画スタック撮影は難しそうでなかなか手が出せないのですがあっという間に自分のものにしていますね。素晴らしいです。
あと奥様の「レギンス」ナイスです(笑)
by Nori (2018-07-17 23:10)
〉Noriさん
惑星の動画撮影ですが、撮影されている方の多くが同じような機材、同じソフトウェアを使っているので、撮影、スタック、ウェーブレット処理までは一定の手順で行うことができます。後は良い写真を撮っている方にどこまで迫れるか改良が必要ですが、ここはどうやっているか分からないことが多いです。奥さん、言葉の選択がときどき少し違います(^^)
by kinda (2018-07-18 08:28)