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今季初の旭岳と雨の日の天体機材工作 [天体機材]

本州は梅雨明けとなった。太平洋高気圧に押されて北上した梅雨前線が北海道にやって来た。本来梅雨のないはずの北海道に梅雨前線が停滞して毎日雨が降っている。火星の大接近に備えて整備してきた撮影機材もまったく使えない状態になっている。

【6月30日(土)】
この日は雨は降っておらず、一時日も差していた。今季初、旭岳に行ってきた。第3展望台にギンザンマシコ待ちのCMが数人待機していた。当日ギンザンマシコ♂も現れたらしいが、当方撮影時には♀のみが顔を出した。さらに第2展望台でカヤクグリを撮影して引き上げてきた。

●残雪の旭岳と擂鉢池(EOS 5D Mark III + Sigma14mm F1.8 DG HSM)
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●ギンザンマシコ♀(EOS 7D Mark II + EF400mm F5.6L USM)
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●カヤクグリ(同)
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【7月1日(日)】
朝から雨。「空飛ぶタイヤ」を見てきた。これは面白い。これくらい面白いと当方も奥さんもまったく眠気が出ないことが判明した。豚丼専門店「き久好」がイオンモール旭川駅前に開店した。帯広豚丼そのものの味でとても美味しかった。やっと旭川でも帯広豚丼を食べられるようになったといたく感激。蕎麦はむしろ付けない方が良いと思う。豚丼だけで注文することをお勧めする。

●「き久好」の豚丼;イオンモール旭川駅前店
IMG_6649-iP7.jpg

雨なので、これまでやっておきたいと思っていた天体機材の工作を行った。ホーマックでいろいろ材料を買いそろえた。

1. EdgeHD800に鏡筒排気ファンSを取り付ける
シュミットカセグレンは鏡筒内温度順応に時間がかかる。EdgeHDは接眼部に補正レンズがあり、完全な密閉鏡筒になっている。他のシュミットカセグレンのように接眼部から排気することができず、リアセルにある換気用の排気口から排気するしかない。ここに取り付けるファンユニットも発売されているが個人輸入しなければならない(Deep Space Product社TEMP-est;ブログStarryUrbanSkyさんの情報による)。

アイベル工房で販売されている鏡筒排気ファンSを、接眼部でなく排気口に取り付けることにした。ホーマックで粘着テープ付きの10cm角ゴム板を購入、鏡筒排気ファンSを付ける穴を空けて排気口上に貼り付けるだけである。

●鏡筒排気ファンSと粘着テープ付きゴム板
鏡筒排気ファン.jpg
EdgeHD800の排気口に合う位置に、鏡筒排気ファンSよりやや小さめに彫刻刀で穴をあける。

●EdgeHD800の排気口上に穴あきゴム板を貼り付ける
FAN取り付け.jpg
ゴム板の穴に鏡筒排気ファンSをはめ込む。なお、ファインダーは明視野十字線入りに変更してある。

2. フラットフレーム撮影用アクリル板
F値の明るいレンズで星野写真を撮ると周辺減光が目立つ。また望遠レンズで星雲などを撮影した際も周辺減光がみられる。これを補正するフラット補正用の1mm厚のアクリル板を購入した。粘着テープ付きの28mm幅ゴム板を着けて、レンズ前に取り付ける。

●1mm厚アクリル板と粘着テープ付き28mm幅ゴム板
アクリル作成.jpg
レンズフードを軽くはさむ位置にゴム板を貼り付ける

●Sigma 14mm F1.0 DG HSM用アクリル板
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●フラットフレーム撮影例(EOS 6D + Sigma 14mm F1.8, ISO1600, 1/640秒)
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PCの白色画面を撮影した

●天の川(2018.4.18 00:57(EOS 6D (HKIR) + Sigma 14mm F1.8 DG HSM, ISO1600, 60秒)
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●フラット補正後の天の川
IMG_4475-6d1_fl4-2.jpg
StellaImage 8で上記フラットフレームを用いてフラット補正した。

●バラ星雲 NGC2237 2018.3.10 21:49(EOS 6D(HKIR) + Prominar 500mm, F5.6, ISO 1600, 露出40分;2分 x 20)
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●フラット補正後のバラ星雲 NGC2237
bara20180310flatPS2.jpg
フラットフレーム(EOS 6D + Prominar 500mm, F5.6, ISO1600, 露出1/80秒 x 6枚コンポシット)を用いてStellaImage 8でフラット補正した。

●BORG107FL用アクリル板
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●Prominar用アクリル板
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●キャノンEF400mm F2.8L IS USM用アクリル板
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3. 三脚設置用コンクリートブロック
自宅バルコニーで撮影を行う際、毎回赤道儀を持ち出している。バルコニーに三脚設置用コンクリートブロックを置いた。一度極軸を合わせておくと、次回からは微調整で極軸が合うようになった。

●三脚設置用ブロック
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ちなみに虫コナーズをぶら下げてある。効果は今のところ不明(し、知らんのんかい)
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queso

残雪の大雪山、涼しそうですね。猛暑が続く東京からすると
何とも羨ましいです・・・。
とは言え北海道は豪雨の被害も出ているようで心配です。
早く晴れて天体観測が出来ると良いですね。

ギンザンマシコ、一度見てみたいものです。
今年の夏の東京は暑そうですから、避暑に其方に行きたいなぁと
思っています・・・。
by queso (2018-07-03 16:57) 

Nori

いろいろ工夫されていて面白いですね。
フラットフレームは特に参考になります。

by Nori (2018-07-03 20:45) 

kinda

〉quesoさん
旭岳中腹には残雪がありますが、寒くなく暑くもなくてちょうど良い感じです。この日以後はずっと雨が降って湿度が高いです。私の家は忠別川堤防横にありますが、幸い豪雨被害はありません。ギンザンマシコは第三展望台で粘っているとかなりの確率で見られますよ (^^)

〉Noriさん
星ナビ2018年5月号の三本松さんの記事によると、フラットフレームは室内フラットより本当の空によるスカイフラットのほうが良いそうです。が、室内フラットでも明らかに綺麗になるようです。なお、StellaImage 8によるフラット補正は、マニュアルではベイヤー配列で処理するように記載されていますが、今回はRAW現像でやったほうがうまくいきました。
by kinda (2018-07-03 22:31) 

テリー

天の川良く撮れていますね。
私も、今年は、天の川撮影に、挑戦したいですね。
by テリー (2018-07-06 21:57) 

kinda

〉テリーさん
今回の写真は4月18日にSigma 14mm F1.8 DG HSMで撮影した写真です。天の川はとにかく暗い場所で明るいレンズを用いて撮影すると良いと思います。
by kinda (2018-07-07 01:19) 

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